□ 無理難題シリーズ □









仁科桃司×仁科七海 編









【動物の耳】

「なっちゃん!」
「何?」
「おにいちゃん、なっちゃんに折り入ってお願いがあるんだ!」
「??」
「聞いてくれるかな!?」
「え〜っと・・・」
「聞いてくれないのかな・・・?」
「え!?」
「そっか・・・なっちゃん、お兄ちゃんのお願い聞いてくれないんだ・・・」
「え、え?」
「悲しいな・・・」
「ちょっ・・・えっと!」
「ぐす」
「聞かないって言ってないよ?」
「じゃっ聞いてくれるんだね!?」

復活

「うん、俺でできるなら」
「なっちゃんしか出来ないことだから!!」
「え?」
「いや〜〜さすがなっちゃん、大好き!」
「・・・・・///」
「じゃ〜さっそく!」
「ん?」
「これね、とある人から渡されたんだよね!」
「??」

手渡された白い紙袋の面に
【仁科七海にやってもらおう、その壱】

「どっかで見たような字・・・・」
「そう?そうかな?」
「(嫌な予感が)」
「取り敢えず見て!」
「・・・・」

恐る恐る開けて見る
七海の思考が一瞬にして焼きついた

「・・・・・」
「お兄ちゃんとしてはね、兎さんも好きだけどココはやっぱり猫さんだと思うのね!」
「・・・・・」
「やっぱ猫さんだったら、なっちゃんは黒猫だよね!」
「・・・・・」
「兎さんだったら真っ白だけど!」
「・・・・・」
「黒猫のお耳は、なっちゃんのキレイな黒髪に映えると思うんだ〜・・・・・・ってほら、やっぽり!」

ボー然と固まったままの七海の頭に猫耳を装着する。

「!!」
「なっちゃん可愛い〜vv」
「にいちゃ・・・・」
「スッゴイ可愛い〜vv」
「あ、ついでに尻尾もあるんだよね!」
「っ!!」
「あっコラ逃げるな、なっちゃん!!」

「いーーーーーやーーーーーーー(涙)!!」





ちりんちりんと、いつの間に赤いリボンに付いた鈴の首を嵌められたその音を鳴らしながら七海は逃げて行った。




結局、
兎の耳も経験しちゃいました、とさ

























【お兄ちゃんと呼ぶ】





「なっちゃん、なっちゃん!!」
「・・・・・」
「どうしたの?元気ないね、なっちゃん?」
「・・・・・」
「誰かに苛められたりした?」
「(思い当たるなら目の前の人には)」
「苛められたらお兄ちゃんに言うんだよ!」
「・・・・・はぁ・・・・・」
「お兄ちゃんがソイツに地獄以上のめに見せてやるから!!」
「にいちゃ・・・・・?」
「死んだほうがマシって思わせてやる・・・・(黒笑)」
「(あわわわわっ)」
「ところでね、なっちゃん!!」

どうやら本題のご様子

「お兄ちゃん、実はすっご〜〜〜〜く前から気になることがあったの!」
「?」
「気になってたんだけど、今の今までなぁなぁにしてきたの!」
「何が?」
「遊里とお兄ちゃんの違いって何かな!?」
「え?」

ちなみに、遊里とは2人の姉の事である。

「遊ちゃんと兄ちゃん?」
「そうそれだよ!」
「は?」
「遊里とお兄ちゃん!」
「・・・・・にいちゃん?」
「なっちゃんが初めて言葉を話した時からずっ〜〜と気になってたの!」
「ソレはまた随分・・・・」

因縁がありますね?
とは心の中で思った事。

「何でなっちゃんは遊里の事は『遊ちゃん』もしくは『お姉ちゃん』なのに!」
「なのに?」
「お兄ちゃんの事は『兄ちゃん』なのかな!?」
「・・・・・・」
「気付いたんだけど、ず〜〜〜〜っと兄ちゃんだよね!?なっちゃんって!」
「そう、かな?」
「そうだよ!初めて喋った時からずっと!」
「・・・・そうかも・・・・」
「だよね!?」
「うん」
「でね!さっそくなんだけどね!」
「(イヤ・・・・何か凄くイヤかも・・・)」

がそごそとポケットから・・・

「じゃじゃ〜〜ん!!」
「っ」
「【仁科七海にやってもらおう、その弐!桃司を『お兄ちゃん』と呼んでみようか!?】だって!」
「(無言で首を振る)」
「コレ考えた人って偉いね(?)!お兄ちゃんの事よく分かってると思う!」
「・・・・・」
「ね?なっちゃん・・・だから、お兄ちゃんの事『お兄ちゃん』って呼んでみて?ね?ねっ?」
「ヤ・・・・だ・・・・」
「お願い!」
「や・・・・」
「ね?なっちゃん?呼んでみて?ね?」
「・・・・・」
「な〜〜っちゃん?」
「・・・・・」

ジリジリと壁際まで追い詰めて、
身長差のある上から見下ろすように、

「言ってみて?」
「っ////」
「な〜つみちゃん?」
「うぅ・・・・」

顔を真っ赤にして、
俯きながら、
小さく

「お・・・にぃ・・・ちゃん・・・」
「vv!もうちょいハッキリと!」
「〜〜〜///」
「言えるよね、七海?」
「・・・・・!」
「言ってみて?」
「・・・・おにい、ちゃん」
「ーーーーーーっ(喜)!!」
「うわっ!」
「いただきま〜〜〜〜〜〜っす♪」




食われちゃったとさ、
ちなみに最中も『お兄ちゃん』を言わされたご様子



























【制服 メイド編】



「この前ね、とある人からいい事教えて貰ったんだよね」
「・・・・・」
「もう、お兄ちゃんその人に付いて行きますドコまでも!ってなくらいスッゴクね!」
「・・・へ〜」
「ちなみに、その道具まで貰っちゃったvv」
「・・・・・・」
「いや〜後で返しますよ〜って言ったんだけど、その人はね『返せない状態になると思うからイイ』って言ったんだ」
「・・・・そ、う・・・・」
「何でだろうな〜って思ったんだけど・・・・」
「・・・ど?」
「まさしくその通りだったね!」
「・・・・・・」
「ついでに袋の中に【仁科七海にやってもらおう、その参】って紙も入ってたvv」
「・・・・・やっぱり・・・・」
「【メイド服ってロマンじゃん?】だってさ♪」
「(変態っ)」
「えーって、実は思った」
「ほっ・・・・・」
「でもね?」
「・・・でも?」
「その認識、改めようと思う!」
「・・・・・・・」
「お兄ちゃんも、そう思う!」
「!?」
「だってなっちゃん、めっさくそ似合いすぎ!!」
「(涙)」
「もうっ可愛すぎ!!」

ぎゅうっと抱きつく力を強める。
桃司の腕の中には黒いワンピースエプロンを着ている七海がいる。

「っく・・・くるし・・・!」
「いや〜迷ったんだよね〜」
「っく・・・・っる・・・??」
「膝上がイイかな〜とも思ったんだけど、なっちゃんには膝下がイイ!」
「・・・・・」
「こう清楚な感じが辛抱たまらんね!」
「っ!」
「黒いスカートの裾から少し飾られてるレースとかエプロンの白いレースとか・・・・・」
「にい・・・ちゃ・・・??」
「なっちゃん・・・・」
「・・・・・」


「『ご主人様』・・・・って、言ってみようか?」
「・・・・・・!!」





だんだんと、兄への認識が別のモノに変わりつつある弟であった・・・・
































【制服 お兄ちゃんの編】




「お〜〜〜っと危ない!!」
「!?」

どばしゃ!!
桃司の手には空っぽになった青い大きなバケツ
目の前には水をポタポタと滴らせた七海

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「水も滴る可愛いなっちゃん!」
「兄ちゃ・・・・」
「っわ〜〜〜なっちゃん、そのままじゃ風邪引いちゃうね!?」
「(誰のせいさ・・・・)」
「さ、脱いで!今すぐ脱いで!とっと脱いで!!」
「わっちょっ・・・兄ちゃん!」
「濡れたまま風引いちゃうから!」
「ってココでは脱げないよ!道路だから!通学道路だから!」
「・・・・・・」
「もう!」
「そうだよね!なっちゃんの玉のお肌を誰彼構わず見せられないね!」
「・・・・・」
「この世の中、変態が蔓延ってるもんね!!」
「(アンタもさっ)」
「そうとなったらすぐ帰ろう!今すぐ帰ろう!さぁ帰ろう!!」
「うわっ!」

グイグイと引っ張って、
ダッシュで家に着く

「ぜーぜー」
「こらこら〜なっちゃん体力ないぞ〜!」
「ぜはーぜはー(汗)」
「と言うわけで、さ!脱いで!」
「・・・・・・」
「そんな目で見んなよ〜!」
「・・・・・・」
「分かった!脱がせてあげる!」
「っ!」
「ばんざ〜〜い」
「わ!」

ずぼっとシャツを脱がされる
ばさっとズボンを下ろされる

「にぎゃーーーー////」
「可愛いv」
「兄ちゃっ!!」
「あ〜このままでも風邪引いちゃうね!」
「(聞いてない!?)」
「うん、仕方ないからお兄ちゃんのシャツ貸してあげる!」
「いや、自分のあるから!」
「残念だったね!なっちゃんの服ぜ〜〜んぶ洗ってあるよ!」
「!?」
「いや〜今日はいい洗濯日和だったからさ〜洗濯機に放り込んじゃった☆」
「・・・・・・・」
「さ、これでなっちゃんはお兄ちゃんの服しか着れなくなっちゃったね!」
「(確信犯ですか!?)」
「こらこら〜お兄ちゃんをそんな疑いの眼差しで見ちゃうと・・・・・」
「・・・・と?」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「食べちゃうぞ♪」
「!!」
「あ〜〜んvv」
「着るっ着ます!!」
「よっし着ろ!!」

満面の笑みでシャツを差し出す

「兄ちゃんのデカイじゃん・・・・」
「そこがイイんじゃん!!」
「(ソコってドコ!?)」
「はい、ちゃんとボタンも留めて!」
「やってるって!」
「不器用だな〜なっちゃんは〜」
「・・・・・」
「まぁお兄ちゃんが毎日やってあげてるからかな!?」
「(これも!?コレも確信犯!?)」
「だから疑いの眼差しで見ない!」
「・・・・・・」
「おぉっ☆」
「何か・・・恥かしいんだけど・・・!」

太ももの位置にあるシャツを引っ張る七海
くるりと回転して背中を見せた桃司が後ろ手に、

「なっちゃん・・・・これ、一応見て?」
「??」
「読んで?」
「・・・・・・・【仁科七海にやってもらお】・・・・ってもしかして!?」
「続き続き!」
「〜〜〜〜〜!!」
「なっちゃん!」
「・・・・・【その四。サイズの合わないお兄ちゃんのシャツを着てみよう!】・・・・・」

読み終えた瞬間、桃司が振り返って見せた顔には

「ツ・ボっなんですけど!!」
「ぎゃーーー!兄ちゃん血ーーーーーーーーー!!」
「大丈夫っ興奮しただけだから!」
「(イヤ、良くないから!!)」




完全に変態とか化してきているご様子




























【制服 セーラー服 編】







「るんたった〜るんたった〜〜♪」
「・・・・・」
「た〜ららら〜〜ら〜♪」
「・・・・・」
「ちなみにこの曲は【魔女の宅●便】のあの部分ね?」
「いや、それって俺と兄ちゃんしか分かんないと思うよ?」
「やった以心伝心だな!」
「全然違うと思う・・・・」
「愛し合ってるモンね!!」
「だから・・・」
「ってか俺がなっちゃん愛しちゃってるモンね!」
「・・・・・」
「なっちゃんは俺を愛してるか〜〜い!?」
「おーー・・・・(おざなり)」
「よっし!!第一関門突破!」
「(何のさっ)」
「と言うわけで、最後に参りたいと思います!!」
「・・・・・」
「【仁科七海にやってもらおう、その伍】!!」
「やりたくない・・・・」
「なっちゃん」
「やりたくない!!」
「・・・・・・」
「やだ!」
「なっちゃん・・・・我侭言わないの!」
「(我侭!?コレのドコが!?)」

めっ!と怒ってくる桃司に、もはや呆れ顔の七海

「世の中にはね、言って終わる事と終わらない事があるの。」
「・・・・・・」
「そんな甘く出来てないんだよ?」
「・・・・・・」
「ソレが現実なんだから、ね?」
「兄ちゃん・・・・」
「分かったかな、なっちゃん?」


尤もらしい事を言っていますが、一番可笑しいのは桃司の道理ですから!


「と言う訳で、なっちゃんコレ着てみようか?」
「・・・・・・」
「そんな目で見てもダメです!」
「・・・・・・」
「さ、お隣のお部屋で着替えてきてね?」
「・・・・・・」
「イイ?10分しか待たないからね?それ以上時間かかったり、逃げ出したら・・・・・・」
「・・・・たら?」
「(にや〜)」
「(っひ!)」
「分かった?」
「分かった(恐怖)!!」
「じゃ、着替えてきてね?お兄ちゃんここで待ってる!」

手渡された白い紙袋
心で泣きながら七海は隣の部屋に向かう


10分後


「着替えれた〜??」
「・・・・・」
「なっちゃ〜ん!入りま〜〜す!」

無言の部屋にばた〜んと勢い良くドアを開けて入っていく・・・・と

「・・・・・・」
「・・・・・・」
「おおおおおおぉぉぉぉおっ!!!」
「・・・・・・」
「かーーーわーーーいーーいーーーーーーーーっ!!」
「可愛くないよ!」
「似合ってる!」
「似合うわけないでしょ!」
「マジで似合うって!」
「似合ってもしょうがないでしょ!!」
「は!」
「え?」
「写真写真っ!!」
「やっちょっ!!写真はヤダ!!」
「記念なんだよ!こんな記念日を形として残しておかないと!!」
「残さないで!」
「残す!なっちゃんの晴れ姿!!」
「どこが!?」
「マジ似合いすぎだから!セーラー服!!」
「!!!!!」

襟と袖口とプリーツスカートが黒で、リボンが赤の典型的なセーラー服
靴下はこれまた黒のハイソ。
で、黒のローファー

「なっちゃん・・・・」
「・・・・・・何・・・・・??」
「お願いがあるの・・・・・」
「・・・・・・やだ・・・・・」
「聞いてくれるんだ?」
「やだって・・・・」
「じゃ〜言うよ?」
「(俺のお願いも聞いてよ!!)」





「『援助交際ごっこ』と『先生と生徒ごっこ』どっちがイイ??」





「どっちもイヤ!!」






桃司、変態決定











おまけ <準備中>









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