お題コメンテーターは、ライオンこと榛原杏滋により仰って貰います、どうぞ!
榛「あーーー・・・じゃ、読むぞ?
【■ 嬉し恥かし楽しいハロウィーン★お菓子くれないと悪戯しちゃうぞ(黒笑)】
だそうだ・・・・・七緒、お菓子くれないと悪戯するぞ(にやにや)」
11月を明日に控えた10月の終わりの夕刻6時。
どこかへ消えたルームメイトが、乱暴にドアを蹴って現れた。
で、最初の一言
「と言うわけだ、服を脱げ七緒」
突然のストリップしろ発言に、俺ってば咥えていたペロキャン思わず取り落としてしまいました・・・・・!!
なっ・・・・何ですか突然!?
一体、諫早さんの脳内思考に何の変化があったと言うのですか!?
説明プリーズ!!
「・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「は?じゃねーーよ、取り敢えず脱げって。男なら潔く脱げ!」
「ま、ままっまっま待って諫早さん!何が『と言うわけだ!』で服を脱がなアカンのですか!?」
さっぱり分かりません!
「今まさに説明したじゃねーか?」
「おどれの脳内だけの声が聞こえると思ったら大間違いじゃ!!」
「使えねーなぁ・・・・・」
けっと悪態はいて腕を組む。
な、何なの今日の諫早さん!?
いつにも増して黒いですよ!
悪どいですよ!
しかも、使えねーと来たもんだ!!
七緒、ショック!!
「簡潔に言うから、一言一句聞き逃すな?」
「お、おうよ!」
「ハロウィーンだから」
「・・・・・・・・・」
「説明、終わり!脱げ!」
「説明になってねーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
どっか〜〜〜んと、ちゃぶ台返し!!
でもちゃぶ台ないから、気持ち的にちゃぶ台返し!!
「諫早さん!メンドくさがりにも程があります!きちんとした説明プリーズ!そして、俺の落としたペロキャン返せ!!」
「逆ギレにも程がある!」
「返せ苺味!!」
「論点ズレてる!」
「うっせー!」
もう、自分が何に怒ってんのか分からなくなってきた!
けど、諫早さんのデコピンで意識回復!
でも激痛が!
「イデーーーーーー!!」
「七緒、静かに、OK?」
「らじゃ・・・・・(涙)」
「取り敢えず、15文字以上喋るのメンドイので虎汰先輩により青空説明会開催」
てか今現在しゃべってんじゃん・・・・・
ん?
青空説明会?
何て思ったら、背後から虎汰先輩の笑い声。
「我侭だな〜」
「先輩、早く説明、時間無い!」
「はいは〜〜い!」
って言うかアンタ・・・・・いつの間に俺の背後に回った!?
神出鬼没に磨きがっかっている・・・・
恐るべし一条虎汰!
さすが諫早さんの恋人!!
「じゃ〜説明するよ、今日は何日かな?」
「10月31日?」
「はい、そうです。では外国さんではこの日に何をするんだっけか?」
「諸聖人の祝日の前夜(10月31日)の祭り。秋の収穫を祝い悪霊を追い出す古代ケルト人の祭りが起源・・・だっけか?」
「詳しくお応えありがとう、ソレを属に?」
「ハロウィーン・・・・・・・」
「そのとうり!!ウチの年間行事の一つなのだよ、今日はハロウィーン仮装大会!強制全員参加!」
「なので、脱げ!」
今度は有無を言わさず諫早さんに無理矢理服を剥ぎ取られました・・・・
こんな時になんですが、強姦される側の気持ちが分かっちゃいました(涙)
七緒、誓います。
そんな男にだけはならない!!
で、10分後・・・・・
「よっし!」
「カッワイーーーーーぞ、広瀬君!」
やり遂げた感の諫早さんと。
満面笑顔の一条先輩の拍手喝采。
そんな俺の格好といえば・・・・・・
「ウィザード?」
「むしろウィッチ、かな?」
「魔法使いにして!魔女はイヤ!」
「うっせー俺も魔女だ、文句言うな!!」
「らじゃ!!」
じゃ、文句言いません!
で、俺の格好といえば・・・・・・
大きく背後に垂れ下がった三角帽に、黒いワンピース型のエプロンドレス・・・しかもスカート!?
で、右手には箒で足はブーツ・・・・
何だ・・・女装させられてるように思えるのは・・・・・気のせいか?
気のせいじゃないような・・・だって、ズラ・・・・だし?
「あの・・・・・質問宜しいかしら?」
思わず女言葉。
「よろしくってよ?」
「・・・・間違いだと願いたいのですが・・・・これって、女装じゃありませんでしょうか?」
「ソノ願いは空しく終わるね、完璧女装です。イメージは見習い魔女ですが?」
「とっても似合ってるぞ広瀬君!!」
「・・・・・・・・・・・・」
大きく息を吸ってー・・・・・・
「誰が女装なんぞするかーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!」
七緒火山大噴火!!
べしこ−−−んと、被っていた帽子をとある芸人並みに投げ捨てて怒鳴る!
訴えてやる!まさしく、そんな感じだ!!
が、目の前の2人は非難などするはずもなく余裕でいらっしゃる!!!
「決定事項です、逃れられません、残念無念」
「どごぞの猫キャラをパクんな!」
「七緒キレすぎ、うっさい、静かに」
「できひんわ、ボケナス!!」
思わず暴言吐けば、背筋凍るような氷の微笑。
ひっ!!
「・・・・・・・・・・七緒・・・・・・・」
「しゅっ・・・しゅんません・・・・・・」
「分かればいい・・・第一にお前だけじゃねーって言ってるだろう」
「・・・・・・え?」
「俺をよく見ろ」
そう言って、諫早さんを見る。
まだ10月だと言うのに、そう言えば何でだか膝下まであるようなコートを着ていた。
え、もしかして??
「・・・・・・・・・・・」
「な?」
「おっわーーーー!諫早ーーカッワイイvv」
がばちょっと一条先輩が、諫早さんの背後から抱きつく。
そう、一条先輩が言ったように超絶可愛い!!
めっさくそ可愛い諫早さん!!
コートの下は俺と同じ格好だった。
違うのは、ブーツじゃなくて黒にスパイダーの模様が入ったオーバーニだと言うこと。
「生まれてきて良かった・・・・・・神様、ありがとう!!」
「・・・・・・広瀬君て結構さ、俗物だよね?」
「俺も思う」
悦入ってる俺を冷めた目つきで眺める2人。
都合の悪い部分を聞かないのは俺の特技。
「ま・・・・何でも言いや、準備も済んだことだし行くか〜」
「おう!」
「え?どこに??」
三角帽子を被って外へ向かう諫早さんと、それに続く一条先輩。
ちなみに、よくよく見れば一条先輩の後ろには尻尾が付いている・・・・って事は・・・・・・・・
「狼」
「ライオンと呼ばれてるくらいですからね〜あと、2匹いますよ?」
にっこり笑う。
二匹・・・・・
2匹と聞いて思い浮かぶのはあの2人・・・・・
一人はイイとして、もう一人は会いたくない!!
「で・・・出たくないです・・・・!」
「却下、行くぞ」
「いーーーーーーーーーーーーーーやーーーーーーーーー!!!」
叫んでも赦されるはずもなく、引き摺られるようにして外へ連れ出された・・・・・・・
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